原材料や基礎資源を生産する企業を含む素材セクターは、最近ジェットコースターのような動きを見せている。このセクターはパンデミック後の経済回復と商品需要の増加の恩恵を受けていたが、これらの素材株が売られる方向に潮目が変わり始めている。5月に入ると、素材株にはいくつかの警告サインが出ている。まず、金利が過去最高に達し、連邦準備制度理事会は短期的な金利引き下げを撤回していない。これにより企業の借入コストが増加し、利益率を圧迫し、拡張プロジェクトの資金調達コストが高くなっている。また、米国経済は2024年第1四半期に急激に減速し、国内総生産(GDP)は年率1.6%で成長した。前四半期の3.4%の成長率からの減速は、輸入の急増による成長率の約1%低下や、企業の在庫削減などの要因によるものだった。