米国株は2023年を大荒れでスタートし、ベンチマークのS&P500指数は年初から14%上昇した。しかし、米国企業がアジア経済に多大なビジネスエクスポージャーを持っていることを考えると、中国の成長鈍化は株価上昇相場への脅威となっている。世界第2位の経済が低迷し続ければ、米国上場企業の利益は減少する可能性がある。中国経済は低迷しており、それはウォール街にとって悪いニュースとなる可能性がある。鉱工業生産の減速から輸出入水準の急落に至るまで、投資家らは中国政府が昨年末に強硬なゼロコロナ規制を解除した後、成長再開に苦戦しているという警告の兆候を評価している。中国人民銀行は、借入コストの低下により低迷していた支出水準が回復することを期待して、主要金利を引き下げることで対応した。しかしこうした措置も投資家を落ち着かせるには至らず、同行が住宅ローン連動ローンの返済金利を引き下げたことを受けて先週、ベンチマークとなるCSI300株価指数は0.2%下落した。そして、中国の成長停滞は、今年のスタートを猛烈なダメージで迎えた米国株にとっても、すぐに痛手となる可能性がある。