中国経済は、世界的パンデミックから脱して以来、不均一な回復を遂げてきた。昨年、アナリストらは、世界第2位の経済大国が1990年代の日本と同様にデフレに陥るのではないかと懸念していた。中国の消費者物価は概してデフレ領域を上回っているが、物価上昇率は概して弱いままである。5月の消費者物価指数は、2023年の同月比でわずか0.3%上昇した。卸売物価の広範な指標である生産者物価指数の下落も緩和した。中国経済の浮揚を支えてきたのは、特に電気自動車を中心とする強力な輸出部門である。4月と5月の輸出は、経済学者の予想を大きく上回った。つまり、中国は不均一なデータにもかかわらず回復の道を歩んでおり、経済を完全に軌道に戻すには、さらなる政府による政策刺激策が必要になるということだ。経済混乱のため、中国株は低迷している。記録的な低水準で取引されている今こそ、ウォール街が楽観視している強力な買いの中国株を買い集める時期なのかもしれない。