リチウムイオン電池の原料となる希土類鉱物である炭酸リチウムの世界価格は、引き続き下落傾向にある。2023年には価格が80％以上下落したが、その大暴落の後、投資家やトレーダーは価格が底を打って市場が回復の兆しを見せると期待していた。リチウム価格の伸びは、第1四半期末に価格が上昇し、4月中旬以降は継続的に下落するなど、全体的に不均一だ。主な原因は、電気自動車（EV）部門の需要減退だ。本質的には、EVメーカーはリチウム在庫をまだ消化中で、サプライヤーから希土類鉱物をさらに購入する気が起きていない。リチウムメーカーは利益率が圧縮され、上場リチウム企業は評価額が急落している。価格下落が底に近づき、EVメーカーがリチウムの補充を始め、最終的には鉱山会社に利益をもたらす兆候がある。
