ニューヨーク:弱い雇用統計を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が近く金融緩和を開始するのではないかとの期待が高まり、金曜日の取引序盤でウォール街の株価が上昇した。 FRBは昨年3月以来、積極的な金融引き締めキャンペーンを展開しており、インフレ率は長期目標の2%を依然として上回っているため、インフレ対策として11回の急速な利上げを行っている。しかし、物価上昇率はここ数カ月で急激に鈍化しており、金曜の雇用統計では8月の失業率が3.8%に上昇したことが示された。インフレ統計が利下げ期待を裏付ける中、ウォール街は小幅上昇 これにより、FRBが有害な不況を引き起こすことなくインフレ率を下げることに成功する「軟着陸」への期待が高まった。ウォール街が開いた直後、ダウ工業株30種平均は0.7%上昇し、3万4953.68ドルで取引された。幅広い銘柄のS&P500指数も0.7%高の4,537.09となり、ハイテク株の多いナスダック総合指数も14,133.06まで上昇した。 LPLフィナンシャルのクインシー・クロスビー氏はAFPに対し、今回の雇用統計は「労働市場の冷え込みと労働市場のバランスが取れつつあることを示唆する膨大なデータ発表と一致しており、これはFRBが求めていることだ」と語った。クロスビー氏は「これは投資家にとって全体的にはポジティブだが、FRBがインフレの粘り強さを容認できるかどうかについては依然として疑問が残る」と述べた。