正式社名はE. I. du Pont de Nemours and Company (イー・アイ・デュポン・ド・ヌムール・アンド・カンパニー)。 本社はデラウェア州ウィルミントン市に存在します。 創業は1802年です。資本金は111億3600万USドル。創業者はフランス出身のユグノーであるエルテール・イレネー・デュポン。 メロン財閥、ロックフェラー財閥と並ぶアメリカの三大財閥と称されます。 Safety (安全)、Health (健康)、Environment (環境)、Ethics (企業倫理) を企業理念としている。
エルテールの祖父はユグノーの時計職人で、父は経済学者で政府の官僚にもなったピエール・サムエル・デュポン・ド・ヌムール(Pierre Samuel du Pont de Nemours)でした。 フランス革命を避けて、1799年に一家で米国に移住したエルテールは、アントワーヌ・ラヴォアジエに師事し化学知識があり、黒色火薬工場としてデュポン社を設立しました。 当時アメリカで生産されていた黒色火薬はきわめて粗悪であったため、ビジネスは成功しました。 徹底的な品質管理と安全対策、そして高品質によりアメリカ政府の信頼を勝ち取り、南北戦争で巨利をあげました。 やがて20世紀に入りダイナマイトや無煙火薬などを製造するようになります。 第一次世界大戦・第二次世界大戦では火薬や爆弾を供給したほか、マンハッタン計画に参加しテネシー州のオークリッジ国立研究所でウラニウムやプルトニウムを製造するなどアメリカの戦争を支えました。