日本時間: 2016年7月17日 0時0分 公開
フォード・モーター(Ford Motor Company)は、自動運転車の運転に役立たせることを目的として、3次元マップを開発するカリフォルニア州のベンチャー企業、シビル・マップス(Civil Maps)へ他の投資家とともに660万ドルの投資を行いました。
2014年に設立されたシビル・マップスは、人工知能技術を活用し、自動運転車のセンサーから得られた情報を、自動運転車で用いられる地図情報に変換する技術の開発を行っています。
現在16名の従業員を抱えており、カリフォルニア州アルバニーに本社を置いています。
シビル・マップスは、これまでに300万ドルほどの資金調達を行っており、今回新たに投資された660万ドルに関しては、今後の技術の展開と製品開発のために用いられます。
フォードとともにシビル・マップスへの投資に今回参加したのは、モータス・ベンチャーズ(Motus Ventures)、ウィックロー・キャピタル(Wicklow Capital)、スタンフォード大学スタートX(StartX Stanford )、AMEクラウド・ベンチャーズ(AME Cloud Ventures)の4団体です。
フォードの広報担当者、アラン・ホール氏は、シビル・マップスへの投資と協働によって、高解像度の3Dマップを開発する新たな手段を得ることができ、フォードの全自動運転車開発が一段と進歩すると述べています。
フォードは以前にも、自動運転技術に関する開発を行っている他のベンチャー企業対し小規模の投資を行っており、5月にはクラウド・コンピューティング企業であるピボタル・ソフトウェア(Pivotal Software)に対し、モビリティ・アプリケーション開発のため1億8220万ドルの投資を行い、ピボタル・ソフトウェアの株式6.6%を取得しています。
自動車業界では、自動運転技術への投資が活発に行われており、最近の大きいものでは、ゼネラル・モーターズ(General Motors Company, LLC)が自動運転のベンチャー企業、クルーズ・オートメーション(Cruise Automation)を10億ドルを超える額で買収したほか、オンライン配車サービスのリフト(Lyft)へ5憶ドルの投資を行い、リフトの株式9%を取得しています。
また、BMW(Bayerische Motoren Werke AG)は自動運転技術に関してインテル(Intel Corporation)及びモービルアイ(Mobileye)との間でパートナーシップを結んでいます。
このほか、フィアット・クライスラー(Fiat Chrysler Automobiles)は、自動運転のミニバンを製造するため、アルファベット(Alphabet Inc.)と提携しており、トヨタ自動車はグーグルやマサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学、ミシガン大学などから専門家を集めて独自の研究機関を作るなどといった動きを見せています。