日本時間: 2015年7月22日 20時15分 公開
アリババグループホールディングは、 クラウドコンピューティング事業を拡大し、新たにデータセンターを建設することを発表しました。
アリババグループは、2015年7月22日に、ウェブページ上で、プラットフォーム上のユーザのデータを保護するとともに、サービスを拡大する計画を発表しました。また、同社の子会社が、50のクラウド活用のプラットフォーム構築を支援するソリューションとともに、14の新しいクラウド製品を提供すると述べました。
アリババグループは、アマゾンとの競争の中、中国国外の顧客をターゲットとして、クラウド事業への投資やグローバル展開を加速しています。
アリババグループの子会社で、クラウドコンピューティングサービスを提供するアリユンの社長、サイモン・フー氏によると、同社は、今後1年半の間に、日本やシンガポールなどのアジア諸国やインドにデータセンターを開設し、サービスを拡大する計画です。この計画には、2015年3月に初めて開設した、米国のデータセンターが含まれています。
フー氏は、「アリユンは、効率的かつ安全に、世界中の顧客にサービスを提供するクラウドコンピューティングのエコシステムを構築することに尽力します」と述べました。
さらに、アリユンは、顧客にプラットフォーム上のデータが安全であることを保証し、顧客が「絶対的所有権」を持つ権利を有する、「データ保護方針」を公表しました。
これは、個々の開発者、企業、および顧客は、任意にデータにアクセス、管理する権利があり、同社は、顧客のデータを変更、管理することはできないというものです。
アリババのクラウドコンピューティング部門は、全体の業務の一部分ですが、国内および国際市場で急速に拡大しています。
また、アリユンは、中国最大のパブリッククラウドサービスを提供するプロバイダーで、政府関係者や関係機関と協力しています。
フー氏は、「競争の激しい市場でクラウドコンピューティングを導入し、地元の顧客を惹きつけるとなると、米国では課題があります。中国企業が米国で信頼され、顧客が同社のサービスを受け入れるまでには時間がかかるでしょう」と記者団に語りました。
また、アマゾンは、アマゾンウェブサービスの2015年3月末の第一四半期の結果報告において、「同社のクラウド事業は急速に成長し、さらに成長する可能性があります」とコメントしました。アマゾンウェブサービスの売上高は15億6600万ドルで、全体の売上高の7%を占めています。