日本時間: 2015年7月13日 20時26分 公開
アップルは2015年3月にiPhoneを使って患者情報を収集できる医療情報管理ソフトのリサーチキットを発表しました。これにイギリスに本社を置く大手製薬会社グラクソ・スミスクラインとコネティカット州スタンフォードに本社を置く非公開製薬会社パデユーファーマは医療研究データの収集のためにそのアプリに興味を示しています。
グラクソ・スミスクラインは2015年8月から臨床試験にこのリサーチキットを導入することを公表しています。詳細についてはコメントしていませんが、デジタル・プラットフォーム・パフォーマンス部門のミシェル・クルートヘイムル氏はこのツールでデータのみならず他に必要な情報も収集し良い医療を提供しさらに患者数を増やすことが可能であろうと述べています。
パデューファーマもこのアプリに興味を示しており、現段階では研究開発に使えるか分からないがその可能性があることを示唆しています。パデューファーマの最高情報責任者(CIO)ラリー・ピケット・ジュニア氏はヘルスケア事業に最新技術を上手に活用していく方法を探索している段階であるが、リサーチキットは将来性のある画期的なツールであると述べています。
このリサーチキットはiPhoneを使って医療情報データを収集することができます。またオープンソースで提供されているため世界中のiPhone利用者が医療の研究開発に使えるようにしています。よってアップルは患者にデータ利用の説明や承諾を得るなど利用におけるガイドラインを設けています。アプリのリリースから最初の数ヶ月で既に75,000人がこのアプリに登録しています。
尚、ファイザー、ギリアドなど他の製薬会社はこのアプリを使用する計画はないとしています。