日本時間: 2015年7月5日 21時33分 公開
バージニア州チェサピークに本社を置くディスカウントチェーン大手ダラーツリーの同業ファミリー・ダラー・ストアーズの買収において米連邦取引委員会(FTC)が承認しました。この買収による手続きは2015年7月6日に完了する予定です。
ダラーツリーは2014年7月に87億ドルでファミリー・ダラー・ストアーズを買収したと発表しました。
同時期に同業ダラー・ゼネラルが91億ドルの買収提案を出していましたが、規制当局が業界1位と2位の統合へ反対を表したことでファミリー・ダラー・ストアーズの取締役会が懸念し拒否しました。ダラーツリーとファミリー・ダラー・ストアーズ両社の株主が2015年1月の株主総会で買収案に賛成し、ダラーツリーはファミリー・ダラー・ストアーズへ買収額の半分を現金で残りを1株当たり74.50ドルで払うことで合意しました。
これは2014年7月のファミリー・ダラー・ストアーズの株価に22%上乗せした額になります。しかしFTCは買収における審査の際にファミリー・ダラー・ストアーズの価値は92億ドルあるとし、4月に340店舗を売却するようダラーツリーに義務付けています。
今回FTCの承認を得られたことでダラーツリーはアメリカとカナダの13,000店舗を保有する年間売上高180億ドルの北アメリカ最大ディスカウントストアとなります。ダラーツリーは都市郊外で展開しておりギフト、グリーティングカードからパーティー用品まで幅広い商品を1ドル以下で販売しています。またファミリー・ダラー・ストアーズは主にテキサスやアメリカ東部に展開しており低所得層の顧客に向けて日用品や食料品を格安価格で提供していましたが、ダラーツリーは買収後もそのビジネスモデルを引き継ぎます。