日本時間: 2015年6月24日 22時7分 公開
ウォルマートはアマゾンプライムの配送サービスに対抗するため、シッピングパスと呼ばれる新たなサービスの展開にむけて準備をしています。サービスの内容はアマゾンプライムと似ており、3日以内のスピード配送が1年間無料で利用できるというものです。年会費は50ドルとなっており、アマゾンプライムの年会費99ドルと比べると約半分の値段で利用できるメリットがあります。
ウォルマートは新たな配送サービスを展開することでアマゾンを脅かすとともに、アマゾンがネットショッピングを独占する状況に歯止めをかけ、自らのフィールドを確保するというねらいがあります。
フォーブス誌が掲載した世論調査によると、12.4%の成人男性がシッピングパスに登録したいと答えており、アメリカの約1800万世帯がサービスを魅力的だと捉えている事になります。アマゾンプライムにはアメリカ国内だけで3800万世帯が登録しているため、現状をみるとウォルマートの配送サービスはこぢんまりしているように感じられます。
しかしながら、このシッピングパスは所得がアメリカ国内の平均年収を上回る消費者や、2000年代に成人を迎える通称ミレニアルズ世代に人気が出てきています。特にミレニアルズ世代は小売業界にとって最も求められる消費者の層と言われているため、彼らを会員として獲得することが今後アマゾンプライムと競争するうえで重要になることでしょう。